量より質

A面なんぷんだった?

僕が子供の頃、音楽を聴くメディアはレコードかカセットテープだった。
お小遣いの少ない中学生には1ヶ月に買えるレコードは1枚あるかないか。
苦肉の策として仲間内で担当を決めレコードを貸し合いカセットに録音した。

ちなみに当時の担当は、
藤原君=エイジアとナイトレンジャー
津野君=デュラン・デュランとブルース・スプリングスティーン
首藤君=カルチャークラブなどのUK
そして、僕がビリージョエルとプリンス
当時プリンス好きは肩身狭かったなぁ〜When Doves CryのMVで胸毛だもんね^^;)

仲間内で最初に聴くのは「なぁ、(収録時間)なんぷんだった?」

あの表紙が目印!

隔週金曜日学校帰りの僕らは決まって本屋に向う。
FM STATIONの発売日(九州では…たしか)だ。
他にもFM雑誌は数多くあった(「FMファン」「週刊FM」「レコパル」など)が僕らはFM STATIONを買っていた。
その理由は表紙デザインを担当している鈴木英人さんのイラストを使用したカセットケースラベルが欲しかったから。(山下達郎さんのアルバム「COME ALONG」のジャケットで有名)
サイズも他紙に比べ大きくてオシャレだったことも要因だった。そしてページ構成がちょうど中綴じページの中心にCASH BOXの全米チャートが掲載されていたので不要になったらホッチキスを外せばチャートページだけ保管することが出来た。(それを使って全米チャートの分析かなんかして夏休みの課題にすれば良かったと今になって思う。)
そもそも大分には当時(民放)FM曲がなかったので番組表などはあったも利用価値の無いものだった。

 

レコードは曲順が命

レコードをカセットに録音する際に気になるのはレコードの収録時間だ。
CDが主流メディアになり80分近く収録する事が可能になったが、当時は60分まで収録可能だが46分が主流だった。(そもそも今はデータなので気にする必要などはまず無いだろう)
そのためカセットテープも46分テープの種類が多くTDK,マクセル,アクシア,SONY,TEACなど自分が好きなメーカーを選ぶ事が出来た。ちなみに僕はTDK派。

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レコードの総収録時間が46分の場合、多くの場合は片面23分未満のケースが多く全10曲も片面5曲づつ収録され曲順も1曲目から最終曲までの曲順の流れを考えられて制作されていた。
今にようにシャッフル機能などないのでA面の1曲目に針を落としたら最後の曲まで聴くしかないのだ。
だから曲順はかなり重要だった。曲順次第で普通の曲も名曲になる場合も多くあったと思う。

えっ!?46分で入らないの?

時にこんな事がある。46分テープを用意してレコードに針を落としA面最後の曲が終盤に差し掛かった頃に「カシャ」…テープが終わってしまった!片面23分を越えていたのだ!!!
レコード録音あるあるのひとつでA面とB面の収録時間に差がある時がある。例えば総収録時間44分だとしてもA面20分B面24分では46分テープに録音する事が出来ない。
そんな時は46分テープから54分テープに変更する。
このドキドキ感がレコード録音の醍醐味でもあった。
今のようなインポートでは味わえないドキドキ感。

アルバムは60分未満が聴きやすい?

レコードからCDにメディアが変わって収録容量が大きくなったことで曲数も増えてきた。
「入るだけ入れてしまえ」って感じだ。
それが、最近変化が見えて収録時間が40分程度のアルバムが増えてきたように感じる。
もともとPUNK系のアルバムは楽曲がハイテンポなので自ずと短くなるのだが他ジャンルのアーティストのアルバムも短くなってきている。

最近聴いたアルバムで前作より短くなったことで聴きやすくなっている?
RHYMESTER 50分⇨40分
VAMPS 50分⇨39分
Dragon Ash 55分⇨42分
Acid Black Cherry 61分⇨47分
OKAMOTO’S 57分⇨43分

量より質の時代

収録時間が短くなったからと言ってクオリティが下がったのか?と言われたらむしろ逆で上がったような気がする。アルバムとして伝えたいことをまとめたらこの程度の収録時間でちょうどいいのではないだろうか?
それは、昔から続くレコードの収録時間と関係があるんじゃないか?
音楽を集中して聴ける時間って46分前後なんじゃないだろうか?

CDの74分説はカラヤン第九収録説があるほどクラシックと密接な関係があるわけでポップスではない。

ポップスにはポップスにふさわしい収録時間だある。
フォーマットに合わせて作ることはないってことだ。

「量よりも質」を大事にする時代になってきた。

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1969年、大分県別府市育ち。会社員生活27年の経験から「個人が変われば組織は必ず変わる」ことを伝えるミッションを受け。ライター、写真家、イベント企画、マネジメントアドバイザーなど様々なプロジェクトで伝えている。人気講座である「優先順位設定をして業務効率をあげよう」は参加満足度90%を超える評価を得ている。2017年末には初の書籍「飛躍する勤労」をGalaxy Books社より刊行予定

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