舞い踊れ!①

例年運動会の撮影は娘から「誰々先輩を撮って!」と自分の写真より好きな先輩の写真を優先して撮るように発注があったが、今年は最終学年、先輩はいないため特別な発注はなかった。
まっ、とりあえずクラスの友達でも撮っとけば良いかな?

父は徒競走に団体競技、そして対抗リレー、埃だらけになる生徒たちを撮影した。
今年は動画だけにして写真はもういいかと思っていた。そのため昨年まで運動会にしか使用していなかったカメラは買取に出してしまっていた。そのカメラは高速連写機能が売りで運動会などの激しい動きに対応する機能は優秀だった。
これがのちの大後悔になるのだが…

そもそも過去の2年父が撮影した写真よりもビデオ撮影した動画しか観ていないのだから写真はそんなに重要ではなかったのだろう。
そんな理由から娘も写真は期待してないから人物スナップ用のカメラでも持って行けばいいか程度ののりで学校に向かった。

運動会という名の撮影会

自分が子供の頃と違って運動会は親はレジャーシートでのんびり「がんばれ~」というようなのんびりした雰囲気ではなく、さながら撮影会の様相だ。高価なカメラにレンズを手にした父兄たち。
それに比べ俺は…とほほである。それに関しては今のイベント撮影も変わらないけどね。

動画は奥さんに任せて僕は写真、ファインダーを覗く。連写機能を使ってでシャッターを押す。
うん、ブレてる!
下手な鉄砲数撃ちゃなんとかで連写していれば1枚くらいはナイスショットはあるもんだ。これはフィルムカメラではとても写真撮れないな。よかったぁデジタルで。
24枚で1枚しか使えなければフィルムがいくらあっても足りない。

動いている被写体を撮影する事が得意なカメラとスナップ写真など取り回しが良いカメラ、それぞれ特徴がある。分かってはいたが、こうも違うとは思わなかったな。
それでも運動会のような動く被写体も今日が終わればもう撮影する事はもうないだろうから。
その時はそう思っていた。そして運動会は終わった。

「これカッコよくね?」

一枚の写真を娘に見せた。
その写真はクラスの男子が棒引きのスタートを切った瞬間の写真だった。
そこに写っている男子のことを好きな子が娘の友達だったらしく「これ○○ちゃんに送った方がいいよ」というと母親経由でその写真を送った。
その写真を受け取った友達は写真をクラスのグループラインに投稿したのだ。

「なにこれ!」「カッコいい!」「保存したよ」クラスメイトからすぐに反響があった。
少々ブレてはいたが、それが逆にスピード感を表現したように感じられたらしい。
そもそもスマホの小さい画面で見ているので少々のことは気にならないのだ。
写真はブレてるよりはブレていない方がいいと思う。しかし、表現の手段としてブレた事でスピード感を伝えるという事もある。

「お父さん、今度文化祭で写真を撮ってくれない?」

娘が声をかけてきた。
「別に良いけど、なに撮るの?」
「クラスの友達がダンスやるからってお願いされた」
「へぇ〜、で。なんで俺に頼むの?」
「運動会の写真を見て上手だからお願いしたいんだって」

ダンスの撮影かぁ。
激しく踊る中で写真を撮れるか?しかも1発勝負、受けたものの不安しかない。

「どっかダンスフェスみたいのないかね?撮影OKのやつ」と娘に聞いてみる。
「きらめきフェスタでよさこい踊りやってるよ。いつもウチの演奏後に」と教えてくれた。
うそ、毎年やってるの?ここ2年観に行ってるけど見た事ないぞレンジャーなら見た事あるけど…
その程度の認識である。

それにしてもよさこいって、あれだろ、こうやって踊るやつ(両手を上げて右左に動かす)、それは阿波踊りだ。クドいようだが、その程度の認識である。
そんなゆっくりした動きで練習になるかねぇ
(イメージでは盆踊り程度のスピード、実際の阿波踊りは言うほど遅くはない)

そんな大きな勘違いを胸にイベント当日を迎えることになった。

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1969年、大分県別府市育ち。会社員生活27年の経験から「個人が変われば組織は必ず変わる」ことを伝えるミッションを受け。ライター、写真家、イベント企画、マネジメントアドバイザーなど様々なプロジェクトで伝えている。人気講座である「優先順位設定をして業務効率をあげよう」は参加満足度90%を超える評価を得ている。2017年末には初の書籍「飛躍する勤労」をGalaxy Books社より刊行予定

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