その『報告書』はなんのために作ってるの?

優先順位セミナーなどを行っていると参加者の『無駄だと感じる業務』のNo.1に輝くのが『報告書の作成』だ。
これだけ社内インフラが整っているにもかかわらず紙面で提出させている。
なぜ、そのようなことになっているのか?
そして、『報告書』はその後、どうなっているのか?
提出者はそのことをわかっているのだ。上司の自己満足で提出させて適当に保管されているということを。

そんなものいらないから次回の改善方法だけ教えてくれ。

僕が管理職の頃、部下には『報告書なんていいから、次回までしっかり改善してくれ』報告書を書く時間がもったいない。と部下に報告書の提出は強要しなかった。
どこかのテンプレートから写したような報告書になんの説得力も改善提案もない。そんなものを書かせること自体に意味がない。それならば現場に行って問題点をすぐに改善したほうがいい。
大事なことは『次に同じ事故を起こさないこと』なのだからだ。

その場しのぎの報告書に意味はない。

僕が管理職だった頃に実際にあったことだ。
前年に部下が協力会社とのスケジュール調整を怠ったために納品までの時間がなく急ピッチで生産をした結果、納品後に多くのクレーム商品を出してしまった。そのクライアントの担当であった僕は部下へ先方に提出すべき報告書の作成を指示した。
そして、その報告書を確認しクライアントに提出した。もちろんペナルティも受けて…

かなり大きな事故案件となりクライアントも次年度の発注に関しては考えると言われてたのだが、名誉挽回とばかりに再度僕たちにチャンスが来たのだった。

去年の報告書通りにやってるんですか?

もう一度巡ってきたチャンス今回はミスは許されない。僕は前回と作業した協力工場がある大阪に向かった。
現場では社長も含め現場管理者も緊張の面持ちで僕を迎えた。さすがにことの重大さはわかっていたのだろう。僕は現場で作業している様子を写真に撮りながら現場担当者と話をしながら注意してる点や昨年からの改善点などをメモした。

大阪から帰った僕は今回確認したことに写真をつけた業務報告書としてクライアントに提出した。
なぜなら僕は昨年の『報告書』を信用していなかったのだ。
今年は初動から問題がないはずだった。

しかし、トラブルは起きたのだ。納品した商品から不良品が発見されたのだ。
僕は昨年と同様にクライアントに向かった。
クライアントは僕の目の前に『昨年の』報告書を出してきたのだ。

「のぞえさん、報告書通りやってるんですよね」

僕は何も言えなかった。
それからはただクライアントの僕らの甘い管理体制に対して呆れたと言って、翌年からその仕事を僕らが関わることはなくなった。

提出で終わりじゃない『活用』してこそ意味があるのだ!

大阪から協力会社の関係者が僕らの元にやってきた。2年連続のクレームは会社対会社の信頼関係に関わる問題だ。僕は管理担当者に対応を任せた。もしその場にいたら何を言ってしまうかわからないからだ。
僕は管理担当者に確認してほしいことがあると一つだけ伝えた。
『責任者は現場で報告書通りに管理監督したのか?』それを確認してくれとだけ伝えた。

答えはわかってる。

彼らは僕が大阪に言って業務報告書を作成した時点で緊張の糸が切れてしまったのだ。
大事なことは報告書を提出することではなく報告書通りに作業をすることだ。
それが出来ないようなら報告書など作っても意味がないのだ。

報告書は提出して終わりではなく『活用』してこそ意味のあるものになるのです。
あなたが作成した報告書は『活用』されていますか?

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1969年、大分県別府市育ち。会社員生活27年の経験から「個人が変われば組織は必ず変わる」ことを伝えるミッションを受け。ライター、写真家、イベント企画、マネジメントアドバイザーなど様々なプロジェクトで伝えている。人気講座である「優先順位設定をして業務効率をあげよう」は参加満足度90%を超える評価を得ている。2017年末には初の書籍「飛躍する勤労」をGalaxy Books社より刊行予定